法律Q&A Question&Answer | 弁護士法人 おおたか総合法律事務所 (OTAKA Law Office)

新宿Office
〒160-0022
東京都新宿区新宿2-12-4
アコード新宿ビル9階

営業時間:
月~金(9:30~18:30)
土日法律相談可(要予約)

Tel: 03-6273-1490
Fax: 03-6273-1491

流山Office
〒270-0114
千葉県流山市東初石6丁目185-1
(新D102街区1)
グランデアストーレ102号室

営業時間:
月~金(9:30~18:30)
土日祝可(要予約)

Tel: 04-7192-7370
Fax: 04-7192-7371

【医療】福島県に住んでいるのですが、子供に甲状腺がんが発見されました。東京電力若しくは国に損害の賠償を求めることは可能でしょうか。

2014. 08. 27

【Q. 質問】福島県に住んでいるのですが、子供に甲状腺がんが発見されました。東京電力若しくは国に損害の賠償を求めることは可能でしょうか。

【A. 回答】大変難しい問題ですが、現在公表されている複数のデータを見る限り、賠償が認められる可能性はあります。

【解説】原発事故による被曝と、甲状腺がんの発生の因果関係は現在のところ明らかになっていません。少なくとも現在までに明らかになっている複数の国の調査からは、従来考えられていたよりもはるかに多くの甲状腺がんの発生が認められていますが、一方でそれは「スクリーニング効果によるものである。」と言う意見もあります。原則として被曝と甲状腺がんの因果関係は、原告である患者側が証明しなければなりませんので、訴訟を提起したのちに、因果関係の立証に苦労する(そもそも因果関係がないかもしれない)ことは間違いないと思います。


 しかし、少々専門的な話になりますが、「立証責任の配分」と言うのは必ずしも固定したものではなく、裁判所の判断次第で変わりうるところがあります。原告側が、「国の調査からは従来考えられていたよりもはるかに多い甲状腺がんの発生が認められている。」ことを示して被曝と甲状腺がんの因果関係を立証した場合、「それはスクリーニング効果によるものである。」と言う反証をどちらが行うべきか、十分な反証がなされなかった場合、どちらの主張が認められるべきかは、議論の余地があります。従って、訴訟の提起によって、すくなくとも東京電力若しくは国に、科学的な反証をうながし、真実を究明し、一定の補償がなされることに資する可能性はあります。


 尚、お子さんが甲状腺がんの手術を受けたことが明らかになること、若しくは、訴訟を提起したことが明らかになることで、お子さんが人生の様々なフェーズで不利益な扱いを受けるといわれているとの風評を耳にしますが、甲状腺がんによって甲状腺を摘出しても、内服薬の投与でほぼ完全に一般の人と同じ日常生活を送ることが可能です。少なくとも甲状腺がんの手術を受けたことが明らかになることによる被害は心配するにあたらないのではないかと思います。訴訟を提起したことが明らかになることによる不利益を完全に予想し、これをコントロールすることは極めて困難ですが、薬害エイズ訴訟の際のように、原告名が一般に公開されないようにすることは可能であると考えられます。


 以上、大変難しい問題で、一概に回答は出来ないのですが、お悩みの方がおられましたら、当事務所にご連絡ください(必ずしも訴訟にと言うことではなく、専門の検査、治療を含めてご相談させて頂きます)。